热応力解析に限らず,材料の流动,构造などの数値解析には密度,粘度,ヤング率といった材料物性値が必要となります.室温の塑性加工であれば引张试験などによって得られたデータを使って材料物性値を得ることができますが,鋳造プロセスでは室温から溶融状态を含む高温状态までの幅広い温度域での材料物性値が必要となり,测定方法が困难になるだけではなく,温度依存データを採取するために多くの测定が必要となり,结果として物性値取得のコストが多大になってきます.
多くの鋳造シミュレーションソフトウエアでは何らかの方法で取得した材料物性値がデータベース化されてソフトウエアのパッケージとして提供されていることが多くなっています.汎用ダイカスト製品などの场合は础顿颁12など限られた材料のデータがあれば解析可能ですが,様々な製品,材质の鋳造を行う场合や新たな开発材などの场合にはその材料にあわせた材料データが必要となり,これらすべての材料物性値を计测取得することはコストや测定期间の観点から容易ではありません.
そこで最近多く活用されるようになってきたのは计算による材料物性値の算出という方法です.材料の化学成分を入力することで必要な材料物性値を计算によって求めるもので,计算の元になる各材料,成分や成分间の相互作用などの値がデータベース化されており,そのデータから各物性値が得られます.この方法では化学成分范囲の制约内であればすべての材料物性値を得ることができます.
ProCASTではCompuTherm LLC社と提携して熱力学データベースPandatの計算材料データベースを提供しており,下図のように化学成分を入力することで必要な材料物性値が計算により得られます.
これはFe, Al合金だけではなくCo, Cu, Mg, Ni, Ti合金に対応しており,例えばAl合金については上図でも確認できますようにSi, Mg, Cuといった主要成分はもちろん,Li, Ni, Crなどの微量成分にも対応しており,実測では難しい様々な成分の影響を考慮した解析が可能です.
それでも比热や密度などの热および流动の物性値などは比较的测定方法が整备されていますが,高温での热応力解析データ,特に固相率が1以下の半溶融状态は测定方法自体が难しいため,このような计算による物性値の算出が现実的には多く活用されることになります.
鉄钢材料メーカーの製钢鋳造プロセス研究技术者を経て2000年日本イーエスアイ株式会社入社.鋳造,溶接といった热加工プロセス,材料技术に従事.